私の現場日誌

木の外壁に思う。

Date : 2012.07.02 / Category :

無垢材や自然素材を多く取り入れる家が多くなっています。 それは良いことなのですが、ハウスメーカー 工務店さんの中には、無垢 自然のイメージが出しやすいと外壁にも木材を使っているのがここ最近多く見られます。
しかし私は 法規上OKであっても、安易に使ってはいけないと思っています。 何故なら法規上の延焼の恐れが無いという言葉が示しているのは、隣の家事を発見してから、逃げる猶予が有る、命だけは守れるのというが趣旨です。

20120702-184004.jpg 私も消防団に在籍し実際の火災に何度も対処してきました。
建築法規の二階で5m 一階で3mの距離などは、火災時には気休めです。燃える部分があれば、二軒くらいは簡単に飛び越してもあっという間に燃え広がります。もし法規をクリアしてると施工者側が勧めても、将来近隣に絶対他の家が建たない保証がない限り、安易に木材の外壁は使わないことです。 設計者の中には、大断面集成材やログハウスの木材の使い方を外観だけで判断し同じように使えると誤解している場合が往々にして見受けられます。
しかし住宅の基本は 生命 財産 を守り 家族を見守ることを設計 施工者は忘れてはいけません。
建築の歴史はつねに火災と地震に対峙してきたのですから。

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