私の現場日誌

循環型高気密高断熱住宅に思う。

Date : 2012.07.04 / Category :

高気密高断熱住宅に加え、最近は地熱利用などの循環型高気密高断熱を売りにする工務店さんも増えてきました。  元の家近くでもパネル式耐力壁、地熱利用高気密高断熱の家が建築中です。 近くなのでどうしても現場作業が見えてしまって??? 高気密高断熱なのに作業している大工さんが休憩時に建物内で一斉に煙草を吸っている姿にびっくり  今手がけている家にお施主様がどういう思いを託しているのか伝わっているのでしょうか?・・・・・・・・・

まあそれはそれ、工務店さんにもいろいろな考えがあることでしょうから。

循環型高気密高断熱は図のようなシステムで成り立っていると説明されています。では何が問題なのでしょうか。 あくまで私的な意見です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

単純に言って、雪が積もれば屋根頂部で排気ができないので冬季は空気が循環していない。

もう一つは普段の生活でまず見ることのない床下や小屋裏のをあえて家じゅうの熱交換のために循環させていることです。

給排水の通っている床下やほぼ確実にお客様ご自身で見ることのないだろう小屋裏などの循環空気はあまり積極的に使うべきではないと思います。  イラスト上では出ていくだけなので入ってくることは無いと多分に反論されるとは思いますが、実際は入ってくることがなければ出ていくこともありません。  万一にもそんなことはないとの反論は、空気の還流が建物形状によって解析され実証されていない限り空論でしょう。

強制的に機械換気を行っても澱みはできます。仮に強制換気で計画すれば電気が止まれば建物は死にます。 配管は経年劣化があります。 人間が快適な環境は菌類 昆虫 小動物にも快適な環境です。

完璧な計画ができない限り見えない部分の空気を私は積極的に循環させたくはありません。