大橋ブログ

住まいは“物(モノ)”で作る? “理(コトワリ)”で創る?①材料

Date : 2016.03.16 / Category :

建築に使われる資材 材料は毎年進化 進歩しています。 特に屋根材や外壁材は10年前と比べると格段の進化 耐久性を持つようになり、一般に普及品価格帯とされていた材料も 高価格帯にラインナップされていた材料も 素材としての耐久性はほぼ遜色なく20年 30年と素材としては立派な耐久性を持つものとなり むしろ耐久性のない素材をわざわざ探し出してくるほうが手間のかかってしまうような時勢となりました。

しかし物として 素材としてのレベルが上がってきたとしても住まいづくりはそれだけでは成り立ちません。 外壁材ひとつでも“理(コトワリ)”が必要です。

たとえば今現在ほとんどの工務店 ビルダー は外壁材に<窯業系サイディング> を使っています。 もちろんサンセイ技建 ゆめいろ+ の建物でも使用します。 たった一つ他社と違うのはメリットとデメリットの両方をお話ししたうえで建物に使用するということです。

メリットは外壁材として高級感がある。 多彩に選ぶ選択肢があるということです。また耐久性も20年前ほど前の外壁各メーカーの塗膜剥離・崩壊に酔った手痛い失敗・クレーム処理の後はるかに進歩しました。

デメリットは耐久性が上がった現在でも切断した場所 木口と呼ばれる端の部分は吸水性があり防水がしっかりしていないと塗装膜の剥離や吸水による崩壊は必ず起こるということです。

ではなぜ防水がしっかりしているはずの外壁にそんな危惧を抱かなければいけないのでしょうか? また契約前にしっかりと10年保証であったり 瑕疵担保保証もありますと説明を受けているはずなのにそんなことはありえないと思われる方が大半と思いますが、そこに≪建物づくりは物で決めない 理で決める≫という鉄則が発生します。

実は10年保証であったり・瑕疵担保保証はそもそも建物の全体に対してはかけられていません。 それぞれ もの素材に対して各メーカーが独自に保証期間を決めています。

実際にはサッシの特定グレードは15年 またほかのグレードは20年 外壁は10年 屋根材は塗膜については10年 素材については15年 ユニットバス5年 キッチン10年・・・・・などです。そのメーカーが決めた保証期間をそれぞれの建築業者が10年保証 20年保証としてパンフレットにのせているのが現状です。

また瑕疵担保保証については実は外壁が崩壊 漏水を起こしたとしても住居内に浸水しなければ大丈夫といった程度の大まかな保証でありそのため外壁材の下で建物全体を防水シートで包むことで漏水を防ぐ(多分にご覧になったことがあるとは思われますが建前あと外壁を施工する前の白いシートで包まれた状態です。)ことが検査対象ですのであんまり自慢にはならないレベルです。

さてそこで保証期間が一番短いものはどれでしょうか? 実は<窯業系サイディング>の外壁においては外壁材と外壁材の隙間 サッシの取り合いなど外壁の防水の一番重要な部分を担うシーリングまたはコーキングと呼ばれる目地材なのです。 シーリング協会による材料としての保証期間は7年程度 施工現場におけ保証は5年程度 そしてそもそも木造住宅におけるシーリングの使用は保証対象外 つまり防水材ではなく単なる目地化粧材としての取り扱いです。

ここに大きな保証に対するトリックが隠されています。外壁のメーカーとすれば外壁の素材が10年保証であっても目地材がだめになったのが原因なので、10年保証の外壁材を保証するために目地材を5年位を目途に取り替えてもらっていなかったので保証出来ませんなどの笑い話みたいなことも発生しています。

20年保証と説明を受けていてその保証のために外壁目地材の打ち替え工事(足場も必要ですので40坪ほどの住宅ですと最低150万円程度かかります)を10年ごとに行うなど途轍もなく大きなデメリットとは思いませんか? 

そのデメリットをご説明してご納得いただければ私たちも<窯業系サイディング>を使用させていただいています。 ではほかの外壁材はというと他には大きく二つ 金属系サイディングと 木材外壁とに大別されます。

金属系サイディングはそれぞれの部材はシーリング材ではなく折加工した金属を使いますのシーリング材の寿命とは関係なく漏水に関して言えば心配ありませんが大きなデメリットとして素材が金属のため高級感に欠け・選択できる種類が窯業系に比べ少ない 寒暖により表面結露が出やすいので住宅との断熱とはかかわりなく外壁のための断熱材が必要(※中には金属サイディングは断熱材がついてるのであったかいと言った業者さんもいましたがとんでもない間違いです。)となるなどがあります。

木材外壁はそもそも防火地域では使えない そして法規をクリアしているとしても、もしもの火事などのことを考えればお隣や道路から6メートル以上離れていないとお勧め出来ません。寿命も<窯業系サイディング>よりもはるかに短いのでコストもかかります。

ながながと書いてしまいましたがたった一つ 外壁を選ぶということだけでもそれぞれのメリット デメリットがあることがお分かりいただければ幸いです。

まかり間違っても業者の思惑で完成見学会に都合がいいからと何の説明もなく外壁材を選ばされるようなことのないことを願います。